中禅寺湖キャンプレポート | New 天の邪鬼日記

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小説家、画家、ミュージシャンとして活躍するAKIRAの言葉が、君の人生を変える。

 9月17日(日)
 ネアリカ合宿についで、ミクシのコミュ「シェア・アキラマニア」の中禅寺湖キャンプである。
 日光警察署前にあるオレの家にぞくぞくと怪しい連中が集まってくる。見た目は怪しいが、ノードラッグ、ノークライムの心やさしいやつらばかりだ。
 バス停で前回ネアリカをやった早稲田の奈央と偶然乗り合わせる。なんとやつは早稲田を卒業したら花火師に弟子入りするという。すばらしいぞ、奈央。もう普通に就職する時代なんてとっくの終わっている。「落ちろ、落ちろ、そして目覚めろ!」
 車とバスでいろは坂をのぼり、中禅寺湖にむかう。連休なので渋滞かと思いきや1時間ほどで到着した。真っ白い霧におおわれているが、広大な湖の開放感は抜群である。いろいろなところでキャンプをしてきたが、ベストはここにとどめを刺す。
 それにしても40人近い大所帯!
 旅人やアーティストやミュージシャン人口が以上に高い集団だ。これだけ変なやつらが集まると壮観ですらある。突然出現した「世界珍獣博覧会」に早稲田ネアリカ組もビビっている。ふだん社会的にはマイノリティーな「珍獣」が、今日はマジョリティーなのね。
 いつも感心してしまうのだが、ふつうこれだけたくさんの人が集まるとケンカやトラブルがあってもおかしくない。しかし「世界珍獣博覧会」はすげえピースフルな雰囲気なのよね。見知らぬ珍獣同士が自分で役割を見つけて、夕飯の支度をする。一万年祭で「火の番人」と呼ばれた小2の星太も喜々としてかまどをおこしている。ベテランの旅人が多いので、バーベキューはもちろん、野菜炒め、魚介鍋などメニューも豊富だ。
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 火というのは人と人を結びつける親和力がある。もちろん水も。この雄大な大自然に囲まれて珍獣たちは次第にうち解けていった。
 栄養士のまゆみが誕生日だったので、ピリカと手作りケーキをつくった。まゆみの姉である香保里と友華が三しんでバースデイソングを弾き、みんなで祝うとまゆみはもう号泣である。

 食事が一段落すると、バンガローに集まって宴がはじまる。
 約束のミニライブで、オレは中禅寺湖に捧げる「Rhapsody in blue」、「Unconditional love」、「だいじょうぶマイフレンド」、「祈りの歌」を歌った。大腸ガンの手術を終えたダイの母ツネちゃん、抗ガン剤治療をつづけるヨウコ、29日にオペを受けるはなび、透析を受けるみい、乳ガン手術を終えた久子さん、それぞれの知り合いで苦しむ人に祈る。
 アーティストのわかこもボロ泣きしながらみんなの顔をデッサンしている。精神科医を目指す正哉の弾き語り、女優で歌手のカレンが宮沢賢治の詩を歌い、香保里と友華が三しんで沖縄民謡を歌う。
 早稲田ネアリカ組も珍獣慣れしてきて、それぞれに交流を図っている。みんなから旅やおもしろい話を聞かされ、彼らの目が輝いている。そうそう、オレはこういう珍獣たちを知ってほしかったのよ。「ええっ、こんな生き方もあり!」と、たった一晩で視野が360度広がっちゃう貴重な体験だ。正宗なんか今日の朝日光から東京にもどって演劇のオーディションを受け、夜にはまたキャンプにきている。早稲田ネアリカ組、恐るべし。ひとりひとりを知れば知るほど、ますます好きになっていくぞ。
 あいにくの雨なので、野外でたき火ができない。だからこそみんながバンガローに集まり親密な交流ができたことを天に感謝しよう。

 翌朝、出発前に湖へ感謝しようと、みんなで砂浜にでる。
 裸足で水にはいると、染みとおるように冷たい。ダイとカズが服を着たまま組み合って水の中に倒れこむ。浜辺は大爆笑である。骨の髄までバカだね、こいつら。
 天才ヒーラー・ピリカの指導のもと、全員が手をつないでメディスンサークル(ラコタ族の言う聖なる輪)をつくる。大自然や人々からもらったエネルギーを循環させ、「ミタクオヤシン」(自分とつながるすべてのもの)に感謝し、苦しむ他者に祈る。
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 他のキャンパーたちがぎょっとしている。はたから見たら怪しい新興宗教団体そのものだ。しかしひとつだけちがうのは、ひとりひとりが自分の足で大地に立つ「珍獣」だということである。

 すばらしき珍獣たち、最高の思い出をありがとう!
 おっと、忘れないうちに珍獣年鑑をつくっておこう。
 「シェア・アキラマニア」の部長はヒーリングマッサージのピリカ。副部長はもとキックボクサーで旅する写真家ダイ、同じく旅する写真家かっちゃん、八百屋で写真家コシオ、数カ国語をあやつり飢餓の子どもたちを救う活動をしている真紀、5年もかけて世界を回った裕介、サンディエゴに留学中のカズ、仕事でオマーンを行き来する優子、ダイのお姉さんの子ども小5のルイ、三しんをもってきたのが3人が香保里、友華、グシケン陽子、パーカッションでバークレー音楽院に留学するレオ、和太鼓奏者のまゆみ、ゆうこ、素敵なデッサンをいっぱい描いてた画家わかこ、ヨガの先生友花、バリ島帰りのマサキ、アフリカを自転車で横断した拓摩、アジアや沖縄を旅した綾子、陽子、宮古島と札幌ライブにきたあかり、カレン、正哉、アオイ、アコ、星太、早稲田ネアリカ組はまゆ、角、正宗、直樹、まっつん、ミドリ、奈央、千春。(書き忘れていた人がたら、ごめん。メールして)