待望の「アジアに落ちる」ついに復刊! | New 天の邪鬼日記

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小説家、画家、ミュージシャンとして活躍するAKIRAの言葉が、君の人生を変える。

 最近は音楽一辺倒で、「もう本は出さないんですか」という、ありがたいような、申し訳ないようなメールをよくもらう。
 ライブを聴きにきてくれる人たちのなかにも、オレの本からはいった人は多いのでとうぜんのことだ。
 新作はまだだけど、ビッグニュースがふたつある。
 まずは、雨宮処凛の「オールニートニッポン」(詳伝社760円)がでたことだ。
 インターネットラジオ 「オールニートニッポン」は「オールナイトニッポン」のパロディーから名づけられたが、今やネットラジオの最先鋒である。
 今や押しも押されぬ作家、雨宮処凛ちゃんと、NHKテレビ「福祉ネットワーク」などでおなじみの「こわれ者の祭典」月乃さんとのラジオ対談が書籍化された。大槻ゲンチさんなど豪華なゲストの最初にAKIRAと月乃さんが、「ニート」や「ひきこもり」、「アル中」や「ヤク中」など、世界観をひっくりかえす発言をしている。

 そして……
 もうひとつ……
 あの名作……
 あの旅人のバイブル……
 あのヤフオクで1万円以上もネガつり上がっていたロングセラー……
 あの(って長いか)……
 「アジアに落ちる」がついに復刊されたのだ!
 報告がおくれて申し訳ないが、もう何人かから「買いましたー!」メールをもらっている。じつはオレが台湾にいる9月10日に発売、もう大型書店には並んでいるのよね。
 ガイコツが笑っている表紙がインパクトあるので、もうなにげなく見ている人も多いかもね。
 アレです、アレがオレの最新本なのです。
 赤い帯がこれまたすごい。
 なんとオレがもっとも敬愛する作家、宮内勝典さんがすばらしい文章を書いてくれた。
 オレはこの帯を見たとき、
 泣いた。
 ともに80年代嵐のニューヨークをすごし、オレの道しるべとなる宮内さんが命をけずるようにして書いた5行に背筋が震えたんだ。

 愛しいアジアに落ちていきながら、
 この漢(おとこ)は、ずばぬけて生きている。サイキックに輝いていく。
 生の実感が薄いという人たちに、ぜひ読んでほしい。
 この世界や地上が、
 生きるに値すると気づいてほしい。
 宮内勝典

 オレにとって尊敬できるシャーマンやアーティストは世界中にたくさんいるが、
 宮内さんは、人間として……オレの目標だ。
 ニーチェが「わたしはその人が血で描いた作品以外は信じない」という言葉を残しているが、宮内さんの作品、「ぼくは始祖鳥になりたい」「金色の虎」「焼身」など、一滴一滴を搾りとって書かれた作品ばかりである。

 もしきみの心が臨終に瀕したとき、
 白い紙にしたたり落ちたこの血文字を(ちもんじ)
 輸血してくれ。

 そのくらい、オレは宮内さんが大好きなんだ。

 「アジアに落ちる」もオレが血で描いた作品だ。
 処女作「COTTON100%」は、イラン、イラク戦争の空爆のなかでいつ死ぬかわからないままに、書き殴った。情景描写はおろか、小説としてのルールをまったく無視している。
 「アジアに落ちる」はオレの第二作目だが、オレをはじめて作家にしてくれたデビュー作だと思っている。
 1999年に新潮社からでた「アジアに落ちる」は、講談社の主催する「ベストエッセイスト賞」で最終選考3作に残った。ほかの2作家は壇ふみさんと、いとうせいこうさんだ。これで「うちから新作をお願いします」と「アヤワスカ!」を書いた。
 そんな感じでつぎつぎと本を書き、10年ちかく作家人生を送ってきた。
 作家を目指したことは一度もない。
 いつもいつも「今これを書かなきゃ狂ってしまう」と、ギリギリの崖っぷちで作品をつくってきたんだ。
 「アジアに落ちる」は文章もページにはさまるデッサンも、原本どおりに再現されている。
 裏表紙には、この本で旅した土地が印刷されている。中国、チベット、ネパール、インド、タイを旅した者には懐かしい地名だろう。
 旅したことのない人には旅情を誘う魔法の呪文に聞こえるかもしれない。

東京、
神戸、
上海、
西安、
西寧、
ラサ、
ディグンティ、
テドム、
サムイエ、
シガツェ、
サキャ、
ティンリ、
カトマンドゥ、
ポカラ、
ルンビニー、
クシナガル、
サールナート、
カジュラホ、
アラハバード、
ブッダガヤ、
カルカッタ、
バンコック、

 毎日3000人もこのブログをタダ読みしてるあなた!
 オレの本を読んだことない人もいるんじゃない?
 ライブや通販でで2000円のCDを買ってくれるのに、なぜ本屋に並んだ1800円の本を買ってくれないのよ?
 と、さらにツッコミをいれてみる。
 「alone3」のCDは4日間徹夜でつくったけど、一冊の本を書くには、2年くらいかかるんだ。
 タダ読みもいいけど、オレの本はブログの文章とはまったくちがう。

 オレの血で書いた本を、
 きみの血で読んでくれ。
 「アジアに落ちる」 が復刊されるにあたって、新しい文章を書いた。
 そのなかから、今いちばんきみに伝えたいメッセージを抜粋しよう。

 オレは旅からすべてを学んだ。
 世界がオレの学校であり、
 出会いがオレの先生だった。

 人々の群れは「前へ進め」とオレの背中を押してくる。
 立ち止まって考えようとすると、「なにも考えずにさっさと歩け」とうしろから小突かれる。
 自分自身を振り返ろうとすると、「そんな価値がおまえにあるのか」とつめよってくる。
 この群れからはぐれたら、人間失格の烙印と孤独の地獄が待っていると脅かされてきた。

 いつか世界を見てみたいとあこがれながら、
 はじめの一歩がなかなか踏み出せなかった。
 ひとりになるのが怖かった。
 自分自身を信じることができなかったんだ。

 そして、
 「いつか~したい」と言いつづけてることが、
 「永遠になにもできない」という意味だと知ったとき、
 オレの旅がはじまった。

PS:このブログを読んでいるきみにお願いがある。
 「祈りプロジェクト」のように精神的なものじゃないから、「てーげー」(沖縄語:てきとー)に参加して。
 名づけて、

 「輝け!アジアに落ちる100レビュー大作戦」
 アマゾンコムにある「アジアに落ちる」のレビューを、きみに書いてほしいんだ。
 なんで「輝けなんだよ?」、
 なんで「100なんだよ?」
 なんで「大作戦なんだよ?」
 と、ツッコミはいれないでね。
 「アジアに落ちるを読んだら、書け!」
 1行でもいいから、
 書いてよ、書いてよ、書いてよ!
 ささやかなレビューを書くことにより、きみの文才が目覚めるかもしれない。
 立ち読みでもいい、
 1行でもいい、
 「アジアに落ちる」を読んだ人は、
 レビューを四苦八苦しながら書く者は、
 人生を創作する。
 はじめの一歩を踏みだすだろう。

 ひっちゃかめっちゃかでもいい、
 1行でも、
 ひと言でもいい、
 とにかく、これを読んじゃった以上、
 アマゾンコムのレビューを書いて、100人で遊ぼうよ。
 「アジ落ちレビュー100衆」はオレのライブとかイベントで、
 いつか出会う。
 そんとき、「アジ落ちレビューの100衆でーす」
 とハグしあえるだろう。
 しつこく言うぞ。
 「アジアに落ちる」はオレの最高傑作だから、

 まず読め!