ダイのセルフストーリー・オペラ「たったひとつの家族」 | New 天の邪鬼日記

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小説家、画家、ミュージシャンとして活躍するAKIRAの言葉が、君の人生を変える。

今日は母ババチョフの命日である。
命日というのは、さなぎが蝶になる誕生日だとオレは思っている。
夕方梅ちゃんの娘ルイちゃんに電話した。病室なのでひそひそ声の会話だ。
「母は祈りライブのあと高熱を出し、一日に5分しか起きていられないほど眠りつづけています。夢と現実が混乱し、このまま永遠の眠りにつくと覚悟したほうがいいかもしれません」
それから30分後にルイちゃんからメールが届いた。
「アキラさんからの電話を切ったとたん、突然母が目覚めました。あああ、もう眠るのあきた!と起き上がり、なんとラウンジまで食事をしにいったんですよ! もう何日も食事を取れなかったのに。本当にうれしいです。きっと祈りの力が母を目覚めさせたんですね。急に希望がわいてきました。出版記念パーティー、外泊と、目標を立てつつやさしい時間を家族でもてるようにがんばります!」
あっはっは、祈りじゃなくて、たんにオレの電話がうるさくて目覚めたんじゃねえの?
ともかくオレの母親の命日になんで、ババチョフが起こしてくれたんだろう。
080613梅田智江

さてさて昨日の日光幾何楽堂ライブをレポートしよう。
ライブの2日前、突然神の啓示が降ってきた。つーかまた無謀なチャレンジを思いついちゃったの。
1秒くらいに凝縮された思考の流れを分析してみよう。
ダイこと鈴木洋見写真展である→ダイという人間をもっとみんなに知ってほしい→やつの旅も人生もマンガのように波乱万丈である→やつは文章もうまい→
そうだ、ダイのセルフストーリー・オペラをやろう!
日光幾何楽堂にいるダイのところに押しかけ、熱く説得すると、いつものノリで「いーですねー、いーですねー、やりましょう」と軽く請け負った。
それからが地獄のはじまりである。
凝り性であるダイは煩悶悶絶悶々しながら本番直前まで自伝を書きつづけた。

7月13日(日)
桐生の千手観音今泉さんから電話があり、PA機材をすべて車に積んで会場にむかうという。うわっ、ありえない幸運。ダイの家族が主催した伊豆ライブもそうだったが、また今回も完全無敵な今泉さんのPAがはいるとは!
夕方から幾何楽堂には40人を越える客がつめかけてくる。すごいね、最近のライブはいつも満員御礼だ。
080713幾何楽堂大入りの幾何楽堂。Photo BY MAIKO

「できました! すごい脚本が完成しました」
ダイがフラフラになって叫んだ。
むふふ、予想どおり踊らされよって。ダイは講演会や短い朗読などはやったことがあるが、自分が主役のライブははじめてである。もとキックボクサーが緊張のあまり、あっちいったり、こっちへきたり、無駄にウロウロしている。
ではでは、ダイのセルフストーリー・オペラ「たったひとつの家族」。ぜひ生で体感してほしいので、ブログではダイジェスト版であらすじだけ紹介しよう。はじまり、はじまりー。
080713ダイオペラ魂の兄弟(ダイだけに)Photo BY MAIKO

貧しい家族を助けるために仕事一筋で生きてきたまじめな父と、言葉ではなくいつも態度で、夢を持つこと、そのために努力することを教えてくれたがんばり屋の母との間、鈴木家の次男坊としてダイは生まれた。
1、Hello my mom!
生まれてまもなくダイは心臓病を患い、生死の間をさまよう。そんなダイと家族を残し、父は仕事でスウエーデンに旅立った。子供に関心を示さない父の愛情を切実に願ったのである。
2、愛を知らない子供たち
鈴木家の3人兄弟はグレはじめ、しょっちゅう警察の世話になったときも、迎えに来てくれたには母だった。ダイは大学にはいってからもまわりとの違和感や社会への不満を募らせていく。
3、Traveling man
18歳でインドに旅立ち、さんざん打ちのめされる。心身ともに強くなろうと18歳から23歳までプロボクサーとして日本ランキング5位までのぼりつめた。
4、alone
ここらへんからダイにもなにかが乗り移り、会場もダイのストーリーに呑みこまれていく。
ダイはもっと精神を鍛えようとキックを引退し、3年半にわたる世界放浪の旅に出た。銃撃戦に巻き込まれたり、アフリカの監獄に入れられたりしながら、貧しくもたくましく生きる人々に圧倒される。そして「すべての命は祝されてここに在る」ということに気づくのだ。
5、祝福の歌
突然、母がガンの宣告を受け、ばらばらだった兄弟が一丸となる。母の命を救おうと祈りプロジェクトを友人たちに呼びかけた。
6、祈りの歌(エチオピアのスライド)
母の手術は成功したが、なんと今度は父親が母と同じ大腸ガンになってしまった。それを機に今まで家族を省みなかった父親が劇的に変化していく。
家族全員で沖縄与那国島へいき、和解のドラマがはじまる。
ダイも声を詰まらせ、会場も嗚咽する。
「父さん、母さん、僕を生んでくれてありがとう!」
7、家族(沖縄での家族写真スライド。オカリナ:瀬戸祐介)
大きな拍手につつまれ、壮大なドラマが幕を引く。鳴りやまぬアンコールにこたえる曲はこれしかない。
8、パズル(ヨーロッパやアジアなどのスライド)
今日は「日光きすげ祭り」のエピローグコンサートもかねている。「日光森と水の会」会長である小坂さんがあいさつし、森と水の会のテーマソングであるオレのオリジナル曲「Rhapsody in blue」(ラプソディー・イン・ブルー)が披露される。すべての電気が消され、ダイの写真が森全体をスクリーンにして映し出される。
9、Rhapsody in blue(ダイ:スライド。オカリナ:瀬戸祐介)
080713オカリナオカリナ奏者瀬戸祐介。Photo BY MAIKO

ダイにとって初のセルフストーリー・オペラは大成功である。ダイの文章は魂を揺さぶるパワーにあふれている。なによりダイの生き様や家族への愛情や人に対する感謝の気持ちがみんなに伝わったのだろう。天才PA今泉さんのおかげでオレの歌も最高の状態でとどけられた。
こんな素晴らしい時間をみんなと共有できたのも、オレの死んだ母からのギフトだと思っている。
オレも言っておこう。
ババチョフ、トトチョフ、オレを生んでくれてありがとう!

そして、そして、最新のビッグニュースですよ。今回のオペラがあまりにも大好評だったので、さっそく再演が決まったのだ!
★7月27日(日)栃木県南宇都宮「ギャラリー悠日」である。7月15日~30日まで悠日でダイの写真展がおこなわれている。B0(145.6cm×103.0cm)サイズに引き伸ばされた写真が11枚も並ぶというから見ものだ。その写真に囲まれた大家石の巨大倉庫でオペラは再演される。再演といっても昨日の1時間バージョンから曲も増やし、脚本の精度を上げ、今度は1時間半の完全バージョンでお届けする。前回見た人も見逃した人もぜひバージョンアップしたダイのオペラを見にきてほしい。またエチオピアに行くダイとのコラボは今年最後だし、最高のシチュエーションでダイの生き様を体感してほしい。


★7月26日(土)日光プライベートライブ

★7月27日(日)栃木県南宇都宮「ギャラリー悠日」ダイの写真展+セルフストーリー・オペラ「たったひとつの家族」再演。
〒320-0838栃木県宇都宮市吉野1丁目7番10号(東武線南宇都宮駅下車。北口を出て徒歩1分。地図
開場18:00 開演18:30 前売り1800円。当日2000円
予約:悠日(電話028-633-6285)までお気軽にご連絡下さい。
●交通
ご参考までに、ライブ開始時間に合わせてのご案内をさせて頂いておりますが、当日の運行状況等をご確認の上、お気をつけてお越し下さい。
*都内からお越し頂く場合
11:39 JR新宿駅~(湘南新宿ライン:小金井行)12:36 栗橋駅着
12:49 東武日光線 栗橋駅~(快速・会津田島行)13:23 新栃木駅着
13:43 東武宇都宮線 新栃木駅~(普通・東武宇都宮行)14:14 南宇都宮駅着
*お帰り
20:06 東武宇都宮線 南宇都宮駅~(普通・栃木行)20:40 栃木駅着
20:53 東武日光線 栃木駅~(急行・浅草行)21:23 栗橋駅着
21:38 JR栗橋駅~(東北本線・上野行)22:24 赤羽駅着
22:29 JR赤羽駅~(埼京線・新木場行)22:45 新宿駅着
尚、お車でお越しの方悠日HP内の交通ご案内をご参照下さい。

★8月1日(金)浜松HISATOワークショップ。ゲストライブ(予約が定員に達したので締め切らせていただきます)

★8月2日(土)名古屋「ザ写楽」ライブは前売りの50枚が早くも完売したので、こちらも予約を締め切らせていただきます。(スゴすぎ!)

★8月3日(日)三重県亀山市「月の庭」ライブ
16時30開場 17時開演 。前売り1500円 。当日1800円
三重県亀山市西町438(地図
電話予約:Tel 0595-82-0252(月の庭)メール予約:nonchiyoko424@k.vodafone.ne.jp(のんち)

★8月6日(水)大阪市箕面(みのう)「橋本亭」ライブ
開場19:30。開演20:00。1500円+ドリンク
大阪府箕面市箕面2-5-37(地図)。TEL:072-721-3116。E-mail hashi@m-waiwai.com

★8月8日(金)神戸「キテン」ライブ
開演8時8分。1500円。
神戸市中央区中山手通1-23-10(地図) ℡078-222-9393

★8月10日(日)東京中野ZEROホール。脳性マヒブラザーズ・オペラ「だいじょうぶマイフレンド」
出演:脳性マヒブラザーズ(DAIGO&周佐則雄)AKIRA / 前座 月乃光司(予定)
開場12:30 開演13:30(終了予定16:30)
料金1000円 / 会場:なかのZERO 視聴覚ホール
主催:こわれ者の祭典実行委員会 TEL 070-6456-9262(実行委員会)

★8月30日(土)新潟県小谷市「秋祭り」ゲストライブ

★8月31日(日)新潟県長岡市「OMAKE」ライブ

★9月1日(月) 新潟市「喫茶TEN」ライブ(ゲスト:脳性マヒブラザーズ)
OPEN 18:00 START 19:00
参加費 予約2000円 当日2500円
会場 新潟市中央区白山浦1-613-3渡辺ビル1F
喫茶TEN 025-266-4121
※駐車場は陸上競技場有料 をご利用下さい。(市役所 は22:00で閉まりますのでご注意下さい。)
今回は予約制になりますので参加ご希望の方は、
電話:090-2653-6716 メール:san6.27kuri7.20cafe12.20@docomo.ne.jp(渡辺)までご連絡下さい。
ライブ後、TENで、ママの手料理を囲んで打ち上げを行います。こちらもあわせてご予約下さい。 打ち上げ参加費2000円
※準備の都合がございますので、キャンセルの場合、3日前までに必ずご連絡下さい。

9月3日(水)新潟市「護念寺」Mr.ピーン オペラライブ「聴け魂のうた 響け心の叫び」
開場18:30。開演19:00 参加費無料!(新潟市地域活動費助成金)
司会:脳性マヒブラザーズ
問い合わせ:新保まり子 0252306363(7:30~9:30、17:00~18:00)