月乃光司セルフストーリーオペラ | New 天の邪鬼日記

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2月11日(月)月乃光司セルフストーリーオペラ「仲間」

もう毎日ライブなんで、ブログが追いつかない。しかし去年も120本のライブレポートをぜんぶ書ききったので、こうなりゃ意地である。かくなるうえは、風邪を引いてても、打ち上げで酔っ払ってても、睡眠時間を削って書くしかない。(あ~あ旅行中のヒマな日々がなつかしい)
2日連ちゃんで新潟市福祉会館、月乃さんとのバトルだ。
今日のオープニングアクトは、おなじみアイコちゃんと「コールドジョーカー」ことCJである。CJは中村一義に顔が似ている。高名な医者の一人っ子でイジメられっ子育ち、寒いギャグをマシンガンのごとく連発するこわれ者のレギュラーメンバーだ。
CJはアイコちゃんのピアノをバックに森の動物たちと月のオリジナル寓話を朗読した。これがまたいい物語なのよ。ほんとによくもこれだけ言葉の天才たちがこわれ者に集まったと感心してしまう。
0807CJ&アイコphoto by YOKO

さてさてメインは月乃さんの半生を描いたセルフストーリーオペラである。
月乃さんは昨日から徹夜で原作を3分の2ほど書き上げた。さらに本番直前まで書きつづけ、ついにぎりぎりで完成となった。
月乃さんの詩で彼の半生はあるていど知っているつもりだったが、知らないことが次々に出てくる。まさにこのオペラは月乃さんの全生涯を(全障害)をつめこんだ大作なのだ。
ゼネコンで営業本部長だった父親は愛人宅に寝泊りし、家庭は崩壊。ふたりの姉は摂食障害、過食嘔吐、不安神経症、月乃さんは醜形恐怖症、ひきこもり、アルコール依存症、リストカットと、家族がバラバラに地獄をくぐる。
地獄絵図の炎をふいごであおるようにオレの歌がかぶさっていく。

1、 雲のうえはいつも晴れだから
2、 Hello my mom!
3、 愛を知らない子供たち
4、 リストカッター
5、 WAR
6、 背中
7、 家族
0802月乃オペラphoto by YOKO

AA(断酒会)、家族の再生、こわれ者のメンバーなど、さまざまな仲間たちに支えられ、月乃さんは創作の喜びを見出していく。
月乃さんがラストの部分を朗読しているとき、オレは目を疑った。
月乃さんのほほが濡れている。
「絶対ステージでは泣かない」とストイックなルールを自分に課していた月乃さんが、声をつまらせ、観衆の前で泣いていた。
3ヶ月ほどまえに78歳の父が亡くなった。
母を苦しめ、家庭を崩壊させ、姉や月乃さんの人生をめちゃめちゃにした男が死んだのだ。
ゼネコンで莫大な財産を蕩尽した父も最後には11万円しか残らず、それを月乃さんにたくしたという。
おそらく父は月乃さんの後ろについて、このオペラを書かせた。
月乃さんの涙は積年の恨みを洗い流し、最後にこう言わせた。
「たとえ機能不全家族でも、今の僕を導いてくれたのは僕の父と母です。僕は今やっと心から家族に感謝できるようになりました」
最後の弱さまでさらけ出した月乃さんの勇気に、観客のほとんどが泣いていた。それぞれが自分の人生や家族を思い出し、生きる力をもらったのだ。

翌日、月乃さんから電話がかかってきた。
「あのオペラがあまりにも好評だったので、3月に東京で上演したいんですけど……」
と、早くも東京公演が決定してしまった。月乃さんの行動力、恐るべし。

■3月30日(日)セルフストーリーオペラ「仲間」

アルコール依存症、引きこもり・・・、月乃光司が自分の人生を語り、そして朗読して、そこにAKIRAの魂の歌が重なるセルフストーリーオペラ!
家族の問題、同じ生きづらさを持つ仲間との出会い、会場を感動の渦に巻き込んだ新潟公演の再演。

出演:月乃光司(こわれ者の祭典)
   http://sky.geocities.jp/tukino42/
   AKIRA(ミュージシャン・作家・アーティスト)
http://www.akiramania.com/
   アイコ(オープニング)予定
料金:2000円(ワンドリンク付)
会場:無力無善寺(東京都杉並区高円寺南3-67-1)
   03-3337-7735
   http://www.ne.jp/asahi/aozora/record/map/muryoku-map.html
開場13:00 開演13:30(終了予定15:30)
問い合わせ:TEL070-6456-9262(実行委員会)
主催:こわれ者の祭典実行委員会
メール予約:tukino42■yahoo.co.jp(■を@に変更・迷惑メール防止)
タイトルを「仲間予約」お名前・電話番号を記入
先着40名様迄(予約次第、折り返しメールを差し上げます)

※新潟グルメ情報
0802東横ラーメンやはり新潟4大ラーメンのひとつ「東横」

味噌と言ったら東横にかなう店はない。超濃厚なスープは鶏がらスープで各自好みにうすめる。
極太麺や野菜とのからみは横綱の貫禄だ。