不謹慎な謹新 | New 天の邪鬼日記

New 天の邪鬼日記

小説家、画家、ミュージシャンとして活躍するAKIRAの言葉が、君の人生を変える。

0701年賀状

 2007年、1月1日。
 日光は快晴。
 青空にひとり。
 今年の目標、
 なし。
 計画は立てないという計画。
 ポリシーをもたないというポリシー。
 運命に身をゆだねるという運命。
 あまりにも激しい変化の渦に巻きこまれるから、
 泳ぐな、浮け。
 明日に夢をあずけず、
 全身全霊で今を生きる。
 すべての試練は贈り物。
 成長のためのハードル。
 あらゆるものに挑戦し、
 あらゆるものに負けつづけよう。
 世界に打ちのめされる。
 それは自分とちがった価値観を受け入れること。
 神様の悪ふざけにつきあって、
 いっしょに遊ぶ。
 悲しいときほど、笑う。
 つらいときほど、ギャグを飛ばす。
 絶対他力本願。
 それは他者を全面的に信じるということ。
 善だけを信じるのではなく、
 悪ものみこんで世界は在る。
 イチゴショートケーキのイチゴだけ食べない。
 甘さと酸っぱさがあってハーモニーが生まれる。
 世界は愚かであればあるほど、愛しい。
 人間はちっぽけであればあるほど、美しい。
 自意識を消す。
 人生は消しゴムだ。
 生きることを学べば学ぶほど、
 「自分」が消えていく。
 自意識を消していくと、
 本当の自分が見えてくる。
 それは永遠のときを旅する星の子供。
 自意識過剰から、
 無意識過剰へ。
 武家屋敷から、
 阿頼耶識(あらやしき)へ。
 心性(しんしょう)は無明(むみょう)におおわれ、
 無明を消しゴムで消していくと「覚」があらわれる。
 落ちろ、落ちろ、そして目覚めろ!
 目覚めつづけるだけでは夢を失う。
 夢見つづけるだけでは自覚できない。
 相反する敵同士が愛し合うために、
 覚醒したまま夢を見つづけろ。
 生活に汚れ、
 世界に犯され、
 矛盾を丸ごとかかえた、
 無様な自分を笑え。
 大きく開いた口から宇宙を丸ごとのみこむんだ。
 すばらしい自分に「なる」のでなく、
 すばらしい自分に「気づく」。
 愛されなくても、
 愛せなくても、
 だいじょうぶ。
 もともと君は、
 愛そのものだから。
 日光は快晴。
 青空にひとり。