野獣療法 | New 天の邪鬼日記

New 天の邪鬼日記

小説家、画家、ミュージシャンとして活躍するAKIRAの言葉が、君の人生を変える。

 うおー、目が覚めたら急に元気になっちゃった。どーしてくれんのよー。
 やっぱ「野獣療法」は効くなあ。
 天才整体師野口晴哉さんの「風邪の効用」をとりいれた「野獣療法」を紹介しよう。

 1日目(熱38度)
  高熱がでたら、ひたすら動かずに寝る。
  熱は野性のデトックス(解毒作用)なので、解熱薬や熱冷まシートなど、薬は一切とってはいけない。
 完全断食:「病気になったら栄養をとらなくてはいけない」は現代人にとって大まちがいである。全身の細胞を回復へ集中させるために、よけいなことをさせない。
 水だけは多めにとる:できればぬるま湯がいいが、お湯を沸かす動きさえ省略する。水はペットボトルに入れ、枕元においておく。男性ならトイレへいく運動を省略するため、ベッドよこのペットボトルで足す。
 風呂もテレビも読書も禁止:脳の細胞も休ませる。
 オナニーも禁止:これもかなり体力を消耗するので、だめ。

 2日目 (熱37度2分)
 1日目とまったく同じ。音楽は小さいボリュームならオーケー(バッハやモーツアルト、「alone1」「alone2」がおすすめである)。
 少しずつ食べ物のイメージが浮かんできたら、快方へむかっている証拠である。

 3日目(熱36度8分)
 断食の3日目には血小板が減少して、幻覚があらわれてくる。それもおもしろいが、修行じゃないので、日常復帰への準備をはじめる。
 生姜茶(ショウガをすり下ろし、黒糖と飲む)を飲みはじめる。朝夕、玄米粥に梅干しなど。
 読書も解禁。ブルース・チャトウィンの「ソングライン」を読んだ。
 オナニーはまだ禁止。

 4日目(熱36度4分)
 生まれ変わったように、さわやかな目覚めだ。野口晴哉の言う「風邪は体をシンメトリーにもどしてくれる、自然の治療法」というのを実感する。
 メルモンテ温泉にいく。
 体重計にのってみると、うおー、約5キロのダイエットに成功!
 ツアーはどうしても外食が中心で、全国のうまいもん屋ばかりまわっていたから贅肉がついた。ピーク時には64キロあった体重が59キロと美しく引き締まった。素っ裸で鏡のまえに立ち、「あなたは野獣ね、あなたは野獣なのね」と怪しいひとりごとをつぶやきながら自分の裸体にほれぼれする。
 温泉は半身浴:上半身から湯船に飛びこみ、逆立ちのまま下半身だけを外に出す。
 または湯船のふちに足をかけ、横寝のポーズで片手を湯船の底につき、左半身だけを湯につける。
 ……ようなアクロバットで「はっはっは、見たか半身浴!」などと叫ぶと通報されるので、ノーマルな半身浴でいい。
 これだけ回復していれば、サウナもオーケーだろう。12分間汗だくになって、全身を洗えば、生まれたての赤ん坊のようにさわやかな気持ちだ。
 温泉から帰ってきたら、もう一度寝る。入浴はかなり体力をつかうので、ここで一休みするのは重要なポイントなのだ。
 テレビ解禁:新潟たなか食堂でやった「脳性まひブラザーズ」周佐のセルフストリーオペラ「家族」があまりにもすばらしいできだったのでDVDにダビングする。オレは演奏中泣かなかったが、観客の立場になって見返すと涙涙の大感動スペクタクル巨編だ。(涙はコルチゾール濃度を低下させ、ストレスを緩和する野性の健康法である)
 これもいつか東京で再演したい。月乃さんのセルフストーリーオペラといっしょにどうだろう? 誰か企画して。

 「野獣療法」によってさらに元気になったオレは、2ヵ月分の洗濯を3回に分けてし、注文のCDを全国に送り、日蓮の絵にダマールバニッシュを塗り、24日に売り出されるヨウコの「祈りの歌」アコースティックオペラDVD(2006,11/11上演)のジャケットをデザイン印刷し、宇都宮にCDケースを買いにいき、もどってきてこれを書いている。
 やることは山積みだが、ひとつひとつ心をこめて形にしていこう。
 明日の夜から、あれ? もう12時まわっちゃったから今日の夜から東京入りして、山形からくるヤヨイとのリハにのぞむ。

 あさって24日(土)の連続オペラはすごいことになるよ。
 第一部(開場 13:30)のヤヨイは、ファイヤーダンスの第一人者として活躍していたが、自殺未遂によって臨死体験をする。一命をとりとめたものの全身の筋肉が溶けてしまい、現在も車椅子に乗り、不自由な肉体と精神的葛藤のまっただ中にいる。
 第2部(開場 18:00)のヨウコは、乳ガンを患い余命3ヵ月(ガン第三ステージB)を宣告される。みんなの祈りに励まされ、乳ガンは縮小するが、リンパへの転移が見られ、つい3日前には主治医が病院を辞めて知った事実を知らされた。
 ふたりの人間は現在進行形で「生きることとはなにか?」を必死に問いつづけているんだ。
 生身の人間がたったひとつの命をかき抱く姿。
 その圧倒的な存在感に、きみも生身の体で触れてくれ。
 同じオペラは2度と目撃することはできない。

 25日(日)は、ネアリカのワークショップ(11:00~ 参加費500円)もある。
 麺工房「遊」所蔵のプチネアリカやフライヤーにもつかわれた「天使」。トシとピリカが所蔵するアヤワスカで描いた「シカ」と「ジャガー」も生で見られる。
 「遊」で同時開催されている「遊市楼(ゆういちろう)」イベントは、弟子あつしによる美味いもん、オーガニック・コヒー、ハーブティー、ビール、天然酵母のパン、はんこ彫りや尺八づくりや草木染めのワークショップ、タイマッサージやチベットヒーリング、ネイティブアメリカンのカード占いなど盛りだくさんだ。

 そしていよいよ沖縄宮古島養護学校の先生たちやってくるアコースティック・オペラ「虹の輪」(開場 16:00 開演 16:30)がはじまる。
 これは24日のセルフストーリーオペラとは異なり、大人も子供も楽しめる寓話だ。
 失われた虹の輪をとりもどすため、虹の戦士少年イリスが七つの島を旅するワクワクドキドキの冒険の物語である。
 去年の11月に宮古島養護学校の子どもたちを興奮させたあの感動が東京で実現するとは!
0612宮古養護学校ライブ宮古島養護学校

 プロの声優もびっくりするほどの声と表現力をもったタマミ先生、むっちゃん先生、マコト先生が、みんなを最高の笑顔に導いてくれるよ。
 それにこの日はONSENSの名物ベーシスト・リュウも友情出演してくれるだから!
 おっと、オレのことも書かなきゃ。
 3本のオペラで1曲もかぶらず全31曲を歌うからね。新曲の「祝福の歌」、「マーマレードスカイ」、「生きてるって叫べ」、「家族」など、まだまだ聴いてない人も多いだろう。東京で31曲どっぷり聞けるなんてまずないね。ライブを重ねるごとにオレのヴォーカルもどんどん進化してるからみんな「別人みたい」ってびっくりしてる。
 もう北海道をはじめ全国からたくさんの人が予約をいれてくれている。オペラ会場の近くには哲学堂公園をはじめ桜の名所がたくさんあるんだよね。おまけに美味いものもたくさんある。
 さあこの2日間は、仕事だろうが、学校だろうが、飲み会だろうが、デートだろうが、すべての約束をドタキャンして、アコースティックオペラにひたろうぜ!
 まだあきはあるから急いで予約して。

 ※オペラ、ワークショップのご予約について参加ご希望の方は、
 お名前、人数、メールアドレス、お電話番号、参加ご希望のオペラまたはワークショップ、打ち上げご参加の有無を明記のうえメールしてください。
担当:TOKYOライブ運営局

 急に元気になってバリバリ書いていたら、もう夜中3時じゃん。
 明日のためにもう寝ないとヤバイな。
 はっ、命にとって大事なことを忘れていた。
 「野獣療法」の最後は、オナニー解禁!!