城が崎心中 | New 天の邪鬼日記

New 天の邪鬼日記

小説家、画家、ミュージシャンとして活躍するAKIRAの言葉が、君の人生を変える。

5月26日(月)
夢のようなライブの名残を胸に鈴木ファミリーに別れをつげる。
なごやかに手を振りながら、誰もこの後に起こる悲劇を予想しなかった。
すばらしいPAをつとめてくれた今泉さんの車に、オレととーると志田さん、名古屋に帰るキーボーディストのりちゃんがのりこむ。
どうやら今泉さんは早起きして、伊豆の見所をチェックしてきたらしい。温泉評論家でもある今泉さんは、伊豆の温泉を2日間で12個もはいったというマニアである。桐生ライブのあともさまざまな隠れ名所を案内してくれたし、今日も伊豆の名所を案内してくれるらしい。なんというホスピタリティーにあふれた人なのだろう。
伊豆といえば、名作「伊豆のロドリゴ」である。
080526踊り子

「雨足が杉の密林を白く染めながら、すさまじい早さで麓から私を追って来た。」という比喩からはじまる物語は、コロンビアの麻薬組織から命を狙われたロドリゴが銃弾の雨をかいくぐりながら伊豆に亡命し、旅芸人の踊り子に女装し逃走しつづける。
旧天城トンネルはロドリゴが身を隠した場所として、今も観光客が絶えない。
080526トンネル入口

しかし首を一刀両断で切られたロドリゴの生首が現れるという心霊スポットでもある。
ううむ、見るからに霊気がただよっておる。
080526トンネル中

こんな怖いところを歩いてわたらせようとするのだから、今泉さんもサドである。
このような心霊写真まであるが、われわれが目撃したのはもっと恐ろしい生首であった。
080526ソフトクリーム

アイスのような冷気を断ち切り、われわれは命からがら逃げ延びた。
「いけない、このままではロドリゴの霊にとりつかれてしまう」オレが言う。
「昔から邪気をはらうとされていた薬草があります。お払いの儀式にいきましょう」
今泉さんに連れていかれたのは、「美よし」という蕎麦屋である。
080526そば

「おおーこれが邪気をはらうとされていた薬草ですね!」
われわれは生首を、じゃない生わさびをすりおろし、そばつゆにたっぷりといれる。
「うおー、トブ、トブ、わさびトランスだ!」
みんな畳のうえで悶絶し、邪気をはらう儀式を終えた。
伊豆の聖地といえば城ヶ崎である。
荒々しい岸壁に打ちつけられる波は自殺の名所でもある。
テレビのサスペンスドラマでもよくでてくるし、サスペンション・ブリッジ(つり橋)もある。
今泉さんはにこやかな笑顔で言った。
「では最後にここで記念撮影をしましょう。そこの岩にのぼってください」
「……岩?」
とーるの頭を不吉な悪夢がかすめた。1週間前、今泉さんに案内された崖から岩とともに落ちたのだ。(ブログ
もしかして、もしかして?
いや、そんな想像は失礼だ。
とーるはぬぐいきれない疑惑をふりはらうように岩に登った。
もしかして、もしかして?
あの岩は、今泉さんが周到に仕掛けた罠だったのかもしれない。
いや、このような恩人にそんなことを思ってはならない。
志田さんとのりちゃんもとーるのあとにつづいて岩に登る。
もしかして、もしかして?
今泉さんは打ち上げの間にもテーブルの下にもぐって、なにかを熟考していたようだ。
080526今泉さん

早起きして、今日のコースを下見にいったという。
またなにか仕掛けているのでは!?
「はーい、みんなにこやかに笑ってー」
080526全員岩の上

今泉さんがカメラのシャッターを押した瞬間、岩が揺れた。
天才エンジニアである今泉さんにとって、カメラのシャッターと岩の下に埋めたダイナマイトを連動させることくらい朝飯前なのだ。
爆音とともに岩は砕け、みんなが岸壁へと弾き飛ばされる。
080526海のりちゃん

吹き飛ばされたのりちゃんはかろうじて岩の突端にしがみつく。
080526海志田さん

崖を落ちていく志田さんは鬼の形相でよじ登る。
080526とーる落下

またもたもろい岩をつかんだとーるは、逆巻く波に呑みこまれていった。
ぴちょんくん、いや、伊豆のロドリゴが海に帰っていったのだ。
悲劇のヒーロー伊豆のロドリゴを記念して、城ヶ崎にはこのような銅像が建っている。
080526とーる銅像

ゆかねばならぬ 男がひとり
ゆかせたくない 女がひとり
ふたりの恋の 城ヶ崎
咲けよ 匂えよ 湯の花すみれ
あしたのことは 言わないで

いのちのかぎり 愛せたならば
たったひと夜の 夢でもよいと
わたしを泣かす 城ヶ崎
霧よかくせよ あのシャボテンの
とげよりいたい わかれ風
(「城ヶ島ブルース」作詞:星野哲郎。作曲:関野幾生 )

★1週間後にはいよいよ200万人以上の熱気に包まれた伝説のライブハウス「ルイード」での新宿ロックフェスティバルですよー!
080607ルイード

全国から選び抜かれた今もっとも熱いバンドたちに、たったひとりで挑みます。吉岡一門と戦う宮本武蔵の覚悟なので、ひとりでも応援団よろしくお願いしまっす!!(……ほんとは心細いのよ)
前売り予約は6月5日まで(あと1週間以内)にAKIRAまで直接メールください。入り口で「AKIRA応援団に前売り予約した○○です」と伝えればOKです。
akiramaniacom@yahoo.co.jp
6月7日(土) 新宿歌舞伎町ルイードK4
〒160-0021 新宿区 歌舞伎町 1-2-13 新光ビルB2(地図
電話問い合わせ:03 5292 5125
OPEN 15:00 / START 15:30(オールナイト イベント。AKIRA出演は17時~)
ADV:3,000(D別) / DOOR:3,500(D別)
出演:AKIRA / Soul吉木&Soul Mate / 乙女座 / クッキーサトナカ&ヘンデルとグレーテル/ Bummer Struck / T04E / crageon / バーズランド / 新宿スリム/カツミブラザーズバンド / フルハウス

★5月30日(金)新潟県長岡市「丸山悠輔写真展」にてソロライブ。
開場19:00 開演20:00 料金:1500円(軽食付)
会場:長岡市宮内4-9-28(宮内駅近く。地図
問合せ:090-2177-7627(丸山悠輔)
※車で来られる方は駐車スペースに限りがあるので連絡をください。

★5月31日(土)新潟市にて月乃光司さんとセルフストーリー・オペラ「仲間」上演。
20:00開演(19:30開場)■参加費 1,500円(1ドリンク付)
■出演 AKIRA(ミュージシャン) 月乃光司(こわれ者の祭典)
■会場 NAMARA-YA TEL&FAX 025-224-8001 新潟市古町通5-599)
■問い合わせ TEL070-6456-9262(実行委員会)
「引きこもり」「依存症」「家庭崩壊」月乃光司が自分の人生を朗読して、そしてAKIRAの魂の歌が重なるオペラ。
東京での公演で、会場を感動の渦に巻き込んだ伝説のライブの再演。葛藤を抱える方々へ送る、希望のライブ。

★6月1日(日)新潟県三条市「東本願寺」にてセルフストーリー・オペラ「脳性まひブラザース物語」上演。
「共にといえる人生講座」
日時:2008年6月1日(日) 13:30~17:30
オペラ:AKIRA&脳性マヒブラザーズ15:00~16:00
参加無料
会場:真宗大谷派三条教区同朋会館
住所:三条市本町2丁目1-57(JR北三条駅より徒歩4分)
地図
主催:真宗大谷派三条教区教化委員会
講師:真城 義麿氏(大谷中高等学校長)
内容:講座・オペラ・まとめの講座
ゲスト:AKIRA & 脳性マヒブラザーズ
その他:保育室あり(無料)ご利用希望の方は、
事前に三条教務所 TEL 0258-33-2805 までご連絡ください。
パンフレットHP

★6月3日(火)新潟市「喫茶TEN」にてソロライブ。
開場18:00 開演19:00
料金 1500円(ワンドリンク付) 
ゲスト: DAIGO
会場:喫茶TEN (025-266-4121)
新潟市中央区白山浦1-613-3渡辺ビル1F(新潟市役所陸上競技場側隣)
問い合わせ090-2653-6716(渡辺) san6.27kuri7.20cafe12.20@docomo.ne.jp

★6月4日(水)新潟市「朗読会・言葉の格闘技」
19:30開演(19:00開場)
■料金1000円
■出演 ゲスト:AKIRA(ミュージシャン)・月乃光司(こわれ者の祭典) ・アイコ(予定)
■会場 ワタミチ 住所:〒951-8063新潟市中央区古町通3番町556 電話:025-225-0355
■問い合わせ TEL070-6456-9262(実行委員会)

自分の思い、葛藤、挫折、希望、友情、愛、裏切り、煩悩、欲望、を言葉にして朗読しよう!
自由参加の朗読会。自作詩、自作エッセー、文学、有名詩、新聞、なんでも朗読OKです。優秀な朗読者1名に6月22日「福島泰樹短歌絶叫コンサート」に出演していただきます。ゲストの月乃光司の朗読、AKIRAによるライブもあります。
参加希望者はTEL070-6456-9262(実行委員会)まで、お電話いただくか、当日参加もOKです。