アンディーじいちゃんの作品と「息子から一生に一度のお願いだから、アキラさんのライブにいってくれ言われまして」
福岡の繁華街今泉にある「nois/noiz」に年配のご夫婦があらわれた。
「ええー、一生に一度のお願いをこんなことで使い果たしちゃっていいんですか？！」
６５カ国を旅したマサの両親だ。実家の福岡に帰って１０数年になるという。
「まあ、それほどアキラさんの歌をわしらに聞かせたかったんでしょう。息子からＣＤも送られてきて、わしらすっかりアキラさんの歌、おぼえてます」
いやはや、もったいないというか、ありがたいことである。一生に一度の新婚旅行でネアリカにきちゃった人もいるが（誰とは言わないが、広島の春駒さん）、一生に一度のお願いを使い切ってしまったマサのためにも気合いれて歌うぞ。
１、 今日は死ぬのにもってこいの日だ
２、 Unconditional love
３、 パズル
４、 だいじょうぶマイフレンド
５、 愛を知らない子供たち
６、 ぬちどぅ宝
ジャンベ奏者のヒロが実家のある熊本からかけつけてくれた。ヒロとは１０回くらい沖縄ライブで共演してるし、あうんの呼吸でプレイできる。
ウェルダーさん＆ユキエさん夫妻もきてくれたし、後半は初のレゲエ曲ではじめるか。
７、 Wake Wake Doking Doking（ジャンベ：ヒロ）
８、 ぼくの居場所（ジャンベ：ヒロ）
９、 祝福の歌（ジャンベ：ヒロ）
１０、 背中（ジャンベ：ヒロ）
１１、 Life is beautiful（ジャンベ：ヒロ）
１２、 Hello my mom! （ジャンベ：ヒロ）
１３、 家族（ジャンベ：ヒロ）
１４、 なんくるないさ（アンコール。ジャンベ：ヒロ）
「いやあ、息子が一生に一度の願いを使ったわけがわかりましたよ。この年になって、歌を聴いてはじめて泣きました」
「ありがとうございます。マサは恥ずかしいもんだからご両親に感謝の気持ちを直接伝えられなかったんですよ。どうです、マサの気持ちを受け取りましたか？」オレが聞く。
「はい、もうじゅうぶんに」
お母さんは再び声をつまらせる。
マサは来年から高校の先生になる。わしも３０歳若ければのう、こんな先生に教わりたかった。両親にＣＤを送り、ライブのチケットまで買ってやり、「一生のお願いだから」と３０分も電話で説得してくれる息子をわしももちたかったのう。
魂友マサ、心からありがとう！
いやあ福岡はすばらしかった。
単身赴任の会社員が会社を辞めてまで残ってしまうと言われる福岡である。
神奈川から引っ越してきたユミいわく、「福岡は、男にとっては天国でしょ。メシはうまいし、美人は多いし、男１人に対して女２人の人口なんだから」って、おいっ、そりゃあほんとか！？ （今調べたら２：３くらいだった）
こんなにディープ福岡をエンジョイできたのも、主催のユミ、ウエルダー＆ゆき絵夫妻のおかげである。ユミとも来年の５月くらいには九州ツアー、ウェルダーさんともブラジルライブをやりましょうと約束した。
※福岡グルメ情報
なんといっても最強のお勧めは「とりかわ粋恭」である。（福岡市中央区薬院1-11-15電話092-731-1766。日曜定休）鳥の皮を徹底的に油抜きし、香ばしく串焼きにした絶品だ。
皮焼きの串と山芋の塩焼き
ささみのしぎ焼きはほとんど生で、とろける美味さ。福岡といえば、やっぱ長浜の屋台でしょ。７店舗もある「とん吉」の本店は不動だ。いわし明太や牛さがり、焼きラーメンも人気。われわれはファミリーの結束を固めるため、「まわしラーメン」という儀式（一杯のラーメンをみんなでまわして食べる奇習）をおこなう。
朝食の定番は市場会館１０６の「おきよ食堂」だ。
あら煮定食６８０円。喫茶店「トリヨンフ」
グルメと関係ないが川端通りをとーる歩いていいるとき、この看板がツボにはまってしまった。韓国風な香りもするし（たぶんフランス語）、微妙にくすぐったい響きである。使用例をあげると、絶望の淵に沈んだ人の肩をポンッとたたきながら耳元で「トリヨンフ」とささやく。ふりむいたその人は目にうっすらと涙を浮かべながら「トリヨンフ」と微笑み返すだろう。（なんのこっちゃ）
うさぎさん、またにゃ。