もしオレに創作がなければ、２７歳のときヘロインで死んでいただろう。
ジャンキー仲間がつぎつぎと死んでゆくなか、「もう一度作品が創りたい」という一念だけで奇跡的に生き延びた。
これは麻薬の快感に創作の快感が勝利したのである。
創作の喜びに比べれば、ドラッグもセックスもスポーツも学問も富みもかなわない。
なぜ創作がそれほど強烈な快感を生むのか？
それは「神様ごっこ」だからである。
人は神を模倣する。
神が子供のような無邪気さでおこなった天地創造を、アーティストはまねる。
無から有を創りだす錬金術を秘密の実験室でおこなうのだ。
最新アルバム「PUZZLE」（パズル）のレコーディングはすでに２ヶ月も前からはじまっていた。
北海道のおがわとーる、名古屋の平野nori、福岡のWelder（ウェルダー）が各曲のアレンジを担当し、コンピュータで音楽データをやりとりしながら全国規模で進めらる。
まさにパズルの名にふさわしい同時多発レコーディングである。
福岡レゲエ界のドンWelderさん（クレイジーな結婚式の模様は2008.9/15のブログより）は「Wake Wake Docking Docking」のアレンジを完成したクリスマスの夜、ブラジルへと移住していった。
とーるは連日自宅マンションで朝までデモを録音しつづけ、一昨日エレベーターに「夜遅くまで楽器(ギター)の音がしている、との報告を受けております。お心当たりの方は慎んで下さい」という紙が貼られた。（追い出されたらオレのせーじゃん！）
「もう家で演奏できない！」と、あらゆる楽器を宅急便で日光に送り、わずか１時間半の睡眠のまま北海道から飛行機でやってくる。
レコーディングといえば、まず温泉と卓球である。
ピアニスト平野noriは名古屋から８時間も車を運転して夜中の３時半に到着した。
レコーディングといえば、まず乾杯である。
湧き出すエクトプラズム（霊気）そしてレコーディングといえば、まずトムヤムおでんである。
ふたりが電話で話した会話では、
「あたしたちってバカだよね。お金になるわけじゃないのに、なにが楽しくって他人の曲を夜中すぎまで録音したり、日光にまでレコーディングにいっちゃうんだろう？」
愛だろ、愛、無条件の愛だろ？
全１１曲は個々に完成され、いよいよパズルを合わせるときがきたのだ。
パズル（2008.12/23.めいちゃんライブの路上アンコール）
video by TOSHI
※トシが手焼きで焼いてくれたやよいオペラ「命の火」ができましたー！
１０月９日に宇都宮『悠日』でやったやよいのオペラ「命の火」DVDが、やよいの自殺未遂するまえの映像をつけて、再発売することになりました。
もちろん作品は歴史的な傑作だし、障害者年金で作業所に通って細々と生活するやよいの「行動費」にもなります。やよいの創作活動を応援する意味でも、やよいに注文メールをください。（やよいが動かない指であなたのメールに返信し、直筆のサインも書きます）
AKIRAライブにきた人にも、ぜひセルフストーリーオペラのすごさを知ってほしいのです。オレが発明し、今後どこへ向かうかわからないほど熱気を帯びた「創作が立ち上がる刹那」をあなたに知ってほしいのです。
「命の火」をあなたもやよいと同じようにもっていることを、はらわたの底から実感してほしいのです。
自殺未遂するまえやよいの天才的なファイヤーダンスを見よ！！
オペラ「命の火」ＤＶＤ（撮影：矢古宇。編集：TOSHI）２０００円
購入希望者は、枚数/住所/氏名/電話番号を明記の上、やよい宛にメールしてください。
nekotalo@ir.namaste.jp
やよいから商品と郵便振込先を送ります。商品が届きましたら2000円（＋送料200円）を一週間以内に振り込んでください。振込手数料はそちらでご負担してください。