なぜ旅をするの? | New 天の邪鬼日記

New 天の邪鬼日記

小説家、画家、ミュージシャンとして活躍するAKIRAの言葉が、君の人生を変える。

 いよいよ明日オーストラリアへ出発する。
 旅立つまえの期待と不安がいりまじった「ワクワク」がたまらんのよ。
 「わたしはなにをしたらいいんですか?」と聞かれれば、
 「ワクワクすることをしなさい」と答える。

「なぜ旅をするの?」

 安定に逃げず、
 好奇心を失わず、
 子供のように世界に目をみはり、
 新しいことに挑戦し、
 まだ見ぬ世界へ飛びこみ、
 自分自身の足で歩き、
 多様な価値観を貪欲に吸収し、
 永遠に成長をつづけるために、
 ……ワクワクすることをしなさい。

「なぜ旅をするの?」

 オレはすべてを旅から学んだ。
 創作も、
 生きることも、
 許すことも、
 信じることも、
 愛することも、
 すべてとつながっていることも、
 誰もひとりぼっちじゃないってことも。

「なぜ旅をするの?」

 オレはひとりでも多くの人を旅立たせるためだけに作品をつくりつづけてきた。
 本を書き、
 絵を描き、
 歌を歌い、
 すべてはきみを旅立たせるためなんだ。

「なぜ旅をするの?」

 今度生まれ変わったら、第三世界に生まれるかもしれない。
 オレが旅したアジアもアフリカも南米も、
 旅先で出会うほとんどの人はパスポートも旅する金もない。
 日本人のパスポートをもち、
 自由に世界を旅することができる奇跡をつかえるのは、
 今しかない。

「なぜ旅をするの?」

 今度生まれ変わったら、世界は廃墟になっているかもしれない。
 少なくとも今ある世界とはまったくちがっているはずだ。
 今ここにある世界を知りつくしたい。
 今ここに生きてるオレという意識で知覚したい。
 この抑えがたい衝動が、
 「今を生きる」ということの正体だ。

「なぜ旅をするの?」

 価値観のちがう国を旅をすれば、
 思い通りにならないことの連続だ。
 理不尽な要求を突きつけられ、
 非常識な問題に直面し、
 自分のものさしがたたき割られる。

 だからこそオレは旅をつづける。
 思い通りにならないからこそ人生は価値がある
 という真実を学ぶために。

「なぜ旅をするの?」

 巨大な目になってひたすら世界を見つめつづける。
 世界を分析せず、
 解釈せず、
 ありのままの世界をありのままに抱きしめるために。

 世界は罪悪に汚れ、
 不幸に満ち、
 人々は目の前の利益に目隠しされている。
 世界は朝日に輝き、
 笑顔に満ち、
 人々は尊い魂を持ち運ぶ。
 聖なるものも俗なるものも、
 秩序も混沌も、
 善も悪も、
 世界はすべてを呑みこんで、
 在る。
 在りつづける。
 すべての存在を丸ごと受け入れることが、
 「覚悟」だ。

「なぜ旅をするの?」

 多様な顔、
 多様な肌、
 多様な汗の匂い、
 多様な食べ物、
 多様な習慣、
 多様な信仰、
 多様な愛、
 多様なものさし、
 世界は無数の原色が錯綜する豪華絢爛な絨毯であり、
 ちっぽけなオレたちひとりひとりも、
 壮大な美に奉仕する1本の糸だ。
 誰かひとりが欠けても、
 今ここにある絨毯は存在しない。

「なぜ旅をするの?」

 オレは美の裸身をこの目で暴きたいんだ。

「なぜ旅をするの?」

 オレはまたたくさんのことを学び、
 きみのもとへ帰ってくるだろう。
 オレは豊穣な体験を作品にし、
 きみに手わたす。
 きみはきみの体験を添え、
 友や子供たちに手わたしていく。
 それが命の火を伝えるということだ。

「なぜ旅をするの?」

 宇宙は壮大な伝言ゲームであり、
 オレたちは「伝える」ために生を授かった。
 ならば失敗や挫折も、
 自分の無様さもかっこうわるさも、
 そのまま伝えていけばいい。

 さあ、旅立ちだ。
 オレはオレの道を行く。
 きみはきみの道を行け。
 地球のどこかでまた会おう!

もしも君が傷ついたり
つまずいたり へこんだら
青いネガは部屋に捨てて
旅に出てみないか

空に抱かれ 海に抱かれ
陸に抱かれ 夢見る
見知らぬ街 見知らぬ人
見知らぬ自分

せまいせまい平均台 列にならんで
背中押されどこへむかう
落ちろ落ちろ! そして目覚めろ
地面が君を受けとめる

風のように 鳥のように
川のように歌うよ
へたくそでも君にとどけ
旅立ちの歌

もしも君がひきこもって
つらい思いするなら
冷めた涙雨に流し
旅に出てみないか

森と遊び 虹と遊び
影と遊び 見つける
変わる景色 変わる気持ち
変わる自分を

走る走る暴走列車止まらないなら
窓を開けて外へ飛びだそう
逃げろ逃げろ! そして旅立て
大地が君を歩ませる

花のように 草のように
月のように歌うよ
つたなくても君にとどけ
旅立ちの歌

まわるまわる星のうえで旅をつづける
人生はめぐる輪のように
生まれ死んで 生まれ死んで 生まれ
もう一度君と出会うんだ

君のままに 在るがままに
愛のままに歌おう
不器用でも天にとどけ旅立ちの歌
へたくそでも君にとどけ旅立ちの歌
つたなくても君にとどけ旅立ちの歌

 ※旅行中パソコン環境があれば、ときどきブログをアップします。
 メールは「info@akiramania.com」がスカムメールでパンクしてしまうので、
 ミクシ「akiramania」か、
 ブログ右についている「メッセージを送る」のメールでお願いします。

 4月10日(火)成田発 21:25 QF060で出発。
 5月25日(金)成田着 06:35 QF021で帰国します。

きみの「おかえり」を聞くためだけに、
オレは「いってきます」を言う。